luecke

夢見る文系スケートボーディング愛好家

PONTUS ALV interview from SKATE MALMO WEB

ロサンゼルスで開催された国際スケートボード映画祭で三冠に輝いたポンタス・アルヴの受賞記念インタビュー。この映画祭がどこまでアメリカのスケート業界にインパクトを与える存在なのかはまだよくわからないのですが、これをきっかけに少しでもポンタスやヨーロッパのスケート・シーンも注目されれば嬉しいかぎりではないでしょうか。

Pontus Alv – International Skate Film Festival winner
INTERNATIONAL SKATEBOARD
FILM FESTIVAL / LOS ANGELES
OCTOBER 21-25, 2011
Original Interview by Martin Ottosson
Photos Nils Svensson
Translation by Katsushige Ichihashi(Luecke)
taken from SKATE MALMO web with permission
http://skatemalmo.se/2011/10/pontus-alv-international-skate-film-festival-winner/

「スケートボーディングに特化し、しかもスケートボード業界の中心地にて開催され、一般の観客にもアピールするような映画祭が遂に実現。ロサンゼルスでスケートボード映画祭を開催すること以上に理にかなった方法があるのだろうか!?」

今年、ロサンゼルスにて開催されたインターナショナル・スケートボード・フィルム・フェスティバル(国際スケートボード映画祭)にてポンタス・アルヴと彼の作品『In Search of the Miraculous』はベスト・サウンドトラック、ベスト・ドキュメンタリー、そして最優秀監督賞(ベスト・ディレクター)の三部門にノミネートされた。しかも授賞式にあたってはポンタスが三部門とも賞をかっさらうという快挙がおこったのだ。

__やぁ、ポンタス、ロサンゼルスで開催されたインターナショナル・スケートボード・フィルム・フェスティバルでの受賞おめでとう。こんなことになるなんて想像できたかい?

正直、この映画祭のこともすっかり忘れていたほどだったよ。半年ほど前から何回かメールのやりとりをして、僕の方から作品を送ってはいたけどそれ以上はとくに気にもとめていなかった。ノミネートされる気もしなかったし。そうしたら三日前に「火曜日にロスに来られないかな?」なんてメールが来た。「三つの部門でノミネートされたからその夜の授賞式に出てほしい」と。しかもその三部門とも受賞したのはすごいよね。嬉しいような、ちょっと怖いような。幾年にもわたって続いた狂気と膨大な仕事量がようやく報われた感じかな。この映画祭の素晴らしいところはこれが国際的なコンペだというところだね。全世界の作品が同じ枠で評価されるんだ。普通ならアメリカ以外の作品は外国作品部門として別枠に入れられるよね。大きい賞はアメリカの作品、アメリカ以外の国からの応募作は国際部門、といったような感じで。
[,W640]
__では、授賞式には出席できなかった君の代わりに誰かが賞を受け取ってくれたの?

日曜日に取り急ぎスピーチの代わりにコメント映像を三部門分撮って送ったんだ。そして『Format Perspective』で最優秀編集賞を授賞したフィル・エヴァンスが代わりに舞台にあがって賞を受け取ってくれた。実はやつがロスにいることなんて知らなかったから、現地から式の最中にメールを送られてきてびっくりしたよ。こっちは夜中で寝てたんだけど最高に嬉しいニュースだった!

__受賞して一番驚いた賞、あるいは一番嬉しかった賞は何?

最優秀監督賞が三つの中でも一番光栄に感じるよ。他にノミネートされていたのがフレンチ・フレッドとマイク・マンズーリだったからね。そうやってノミネートされたのがヨーロッパの人ばかりだったのもクールだった。僕の予想ではマイクが賞を獲ると思ったけど、そうはならなかったね。二人ともものすごく尊敬している人たちだったからこの素晴らしい賞をもらえたのはすごく嬉しいと同時に、やはり受賞したことによってさらに僕に対する期待が膨らんでプレッシャーになりそうな予感もするんだよね。名誉なことだけれど、僕はできるだけ地に足をつけていくように心がけるよ。やっぱり僕は自分のことをあくまでもスケーターだと思っているから。専門のフィルマーじゃなくて、たまにカメラを持ちだすスケーターボーダーなんだ。
[,W640]
__君の作品は一般的なスケートボード・フィルムとは違ったものになっているけれど、それって君にとっては有利なこと? それとも不利なことだと思う?

作品を作るときはそういう指標では判断しない。僕は自分が観たいと思うような、自分に何かしら感情を呼び起こすような作品を作る。自分を奮い立たせ、感動させるような作品をね。鳥肌がたって、自分の心の中に何かしら感じるものが生まれるような作品だったら、他人にも何か感じてもらえるかも知れないだろ? もちろん、世に出回っている作品に比べれば僕の作品のスタイルはかなり変わっていると思うよ。でもそれは良いことだと思うし、ある意味、有利だとも言える。他人と同じような映画を作ったり、他人と同じことをしても仕方ないからさ。まだ砂場で遊んでたようなガキの頃はとかく他人に憧れていたかも知れないけれどね。

__その通りだと思うよ。最近のスケートボード映画はみんなお互いに真似し合っているみたいだもの。さて、次は何が控えているの? 近々ポンタス・アルヴからは何が届きそう? 

いまはちょうど自分で立ち上げたスケート会社POLAR SKATE CO.にかかりっきりで、もういろんなプロジェクトが進行中だよ。ひとまずヨーロッパ中のスケート雑誌にいくつもPOLARをフィーチャーした記事が載る予定。そして早くウェブも完成させたいと思っている。ひたすらスケートボード・カルチャーのために面白くて、インスパイアされるようなものをクリエイトし、写真、映像、デッキのグラフィックや絵画などなど、いろんなレベルで自分たちを表現し続けたい。POLARでスケート・カルチャーの様々な分野に参入していきたいし、もちろん映像作品も作ろうとしているよ。たぶん最初はちょっと短めの作品を作って、その後にPOLARとその仲間達をフルにフィーチャーした大作を作ることになるかな。

全部門の結果:
Best Commercial:
 Torey Pudwill’s Big Bang directed by Dario Rezik
Best Skate Shop Video:
 TA-HA From Furnace Skate Shop directed by Don Luong
Best Short Or Web Video:
 Dylan by Greg Hunt
Best Documentary:
 In Search of the Miraculous
Best Photography:
 French Fred for Javier Mendizabal Cliche Commercial
Best Editing:
 Phil Evans for Format Perspective
Best Original Screenplay:
 Mike Manzoori for Aimless
Best Independent & Emerging:
 Altered Focus Burma by James Holman and Alex Pasquini
Best Soundtrack:
 In Search of the Miraculous by Pontus Alv
Best Brand Movie:
 Stay Gold by Jon Minor
Best Director:
 Pontus Alv for In Search of the Miraculous

http://intskateboardfilmfestival.com/
http://insearchofthemiraculous.se/
[,W640]