luecke

夢見る文系スケートボーディング愛好家

LOVE SKATEBOARDS「Love Letter」DVD




このブログ「Luecke」を見てくれた方からメールを頂き、自分の作ったDVDを良かったら観てください、と送って頂いたのがこのDVD「Love Letter」。 現在は静岡にお住まいのYUKI(ユウキ)氏が文字通り世界を股にかけて作ったスケート・ムービー。 
沖縄と日本各地、ニューヨーク、ボストン、エジプト、中国、タイ、ベトナムなどのアジア各地(涅槃仏〜寝ころんでいる大きな仏様の像の前でのオーリーはいろんな意味でドキドキしました)と様々な場所の映像をまるごと1編の映像にしているので観ているこっちは完全に地理〜方向感覚を失って、純粋に目の前で繰り広げられる世界に没頭してしまう。 いろんな街、風景、人、そしてスケートボーディングが連綿と綴られ、YUKI氏がその旅の中で出会った、録音したという曲のみを使ったサウンド・トラックもテンポや展開が必ずしも映像やスケートと一致せずに、イルなミックス・テープのように背後で独自の命を帯びていてそれがまた妖しくもハマッてしまう(ベタな例えですみませんが、STEREOの「Tincan Folklore」みたいな絶妙な感触)。 映画からサンプリングしたセリフも「引用」しつつ、手撮りのロウな映像との組み合わせはまさしくロー・ファイと表現されるのでしょうが、この生き生きとした映像と路面の荒さやスポットとしての完成度や価値、レアさなんてちまちました次元から離脱して躍動しているスケートボーディングはまちがいなく「アート」。 旅と彼の人生がこの1編の映像作品に凝縮〜再編集されたことであらたな物語が生まれています。 その「物語」こそ「アート」だと思うのです。 強引な言い方をすればPontus Alvが言うところの「スケートボーディングの周りに存在する、自分の気持ちを動かすもの、感じること」がたっぷりとつまっています。
滑りもどこかCODAやSTATICシリーズから得る感触にも似た「タフさ」というかストリートの流儀をチラリと背中で見せてくれていて、個人的には大好きな感覚です。 トリックの大きさや難易度ではなく、自分も滑りに行きたくなる、なんで自分の周りにはこんな面白そうなスポットが無いんだ? もっともっと探さなきゃいけないんじゃないの? という気持ちにさせてくれるのです。 もちろんテクニック的にも十二分にすごいのですが、今の僕が感動するのはそこじゃなくてやはり作品の空気や物語、人の表情やそれこそ女の子が弾き語りで「数千マイルも離れて、夜にひとりお茶を入れて」と歌い上げるYUKI氏のパートをひとりペパーミント・ティーを飲みながら観てる自分とか(笑) (YUKI氏はさらに続く曲の歌詞にも登場しててニヤリとさせられました。 相当にHANDSOMEですわ!) あと「売り」としてはYUKI氏と宮城豪によるボーナスのコメンタリー・モードでしょうか。
作品は2007年に完成〜発売されたようですが、今からでも入手する価値が存分にあると思います。 YUKI氏もマイペースに自分が届けられる範囲でこの作品を大切に広めていらっしゃるようですので、スケートボーディングと「愛」を求める人、そしてもちろんすでに両方手にしている人も是非! お問い合わせはメールにて bondandfamily[アット]hotmail.com ([アット]を普通に@マークに変えて)までどうぞ。
YUKI氏のメールの最後に「スケートしててよかった」という言葉がありましたが、とんでもない。 こちらがまさにそんな気持ちになる作品と出会いでした。 YUKI氏や、また別に僕のブログを見てまさに今Jason Adamsから作品を購入されようとしている人など、最近は嬉しい出会いが続いて胸がいっぱいです。 
ありがとうございます!